大学のテーマパーク化は、時代に合わせた苦肉の策ともいえるでしょう。

大学がテーマパークになっている理由

大学の外観

観光地やサービスエリア商店街などなど。世の中の多くの施設でテーマパーク化が進んでいます。
中でも今回注目したいのは「大学」のテーマパーク化。本来は学びの場である大学が、なぜ学びとは異なるテーマをもち、訪れた人を楽しませるように形を変えているのでしょうか?

 

その理由は「学生が欲しいから」です。

 

大学に進学することが当たり前となった現代において、ただ大学として存在するだけでは学生が獲得できなくなってしまいました。
学生がいなければ大学を運営する資金も集まらず、最悪の場合は廃校してしまいます。
このような時代に「夢」を売り、入学する理由を見出すために、学生に楽しんでもらえるような大学作りが行われているのです。

 

テーマパーク化の一例

テーマ性を持ちつつある大学の施設の例をご紹介いたします。

 

学食の高級化

高級な学食のイメージ

「食堂がオシャレな大学」がテレビ番組で特集されるほど、学食は学生にとって重要な要素です。
「作りたての和菓子に最適なコーヒーで提供される学食」「昼はリーズナブルなランチ、夜は本格的なイタリアンを提供する学食」など、様々なおもてなしが用意されています。
大学の食堂は学生だけでなく社会人や近隣住民でも利用できるという事情もあり、高級化が次々に進められているのです。

 

オリジナルグッズの販売

ネームバリューがある大学にもなると、大学を象徴するオリジナルグッズが購買で販売されています。
タオル、Tシャツ、レトルトカレーなど、学生というよりは親世代に人気がある企画です。
とくに東京大学では「研究成果活用商品」という形で、トップクラスの環境で作り上げられた限定の商品が販売されており、世代問わず人気を博しています。

 

観光ツアーの用意

広い敷地面積を有する大学では、敷地内の施設を観光するツアーが用意されている場合があります。
とくに東京ドーム38個分という広大な敷地を誇る「北海道大学」の校内観光ツアーは、北海道旅行の定番です。
講堂、図書館、博物館など。校舎の中を見て回るだけでも1つのアトラクションを楽しんでいるような気分が味わえます。

 

悪い意味で使われる側面もある

大学の図書館

一見楽しむための工夫に溢れた良い取り組みのように思えるテーマパーク化ですが、必ずしも前向きな考え方をされるとは限りません。
むしろ、多くの場合が悪い意味で使われています。

 

本来、大学とは「学び」の場です。楽しい思い出だけを作って卒業できれば良いわけではありません。
日本は社会人になってから大学に入学するケースが非常に少ない国です。
多くの人にとって「勉強に集中できる最後の機会」である大学で、テーマパークの様な「お客様気分」が味わえることに対しては、賛否が分かれています。

 

テーマパーク化の本質を見直す機会に

テーマパーク化は施設の活性化において有効的な手段ですが、大学では必ずしも本来の力を発揮するとは限りません。
私たちはときおりテーマパーク化の本質を見直し、どのように向き合うべきか考える必要があるのではないでしょうか。

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